2021年のはじめ頃、NIPT(新型出生前診断)を受けました。
NIPTは胎児の染色体を調べる検査…というのはすぐわかるのだけど
費用のことを調べると、5万円、8万円、25万円…といろいろ出てきて
「なにがどう違うの?」
「結局いくらかかるの?」
となってしまいますね。
NIPTの概要について、素朴なFAQ形式でざっくりとまとめました。
NIPTを実際受けた体験はこちら。
NIPT(新型出生前診断)とは?
NIPTは
・胎児の染色体(通常は2本1組)
・性染色体(男か女か)
・微小欠失症候群(染色体のわずかな欠け)
などについて、高い正確性で調べることのできる検査です。
検査は、母体から10mlの採血をして行います。
血液検査で陽性の可能性があった場合のみ、確定検査という次の段階にすすみます。
Q.どうやって受けるの?
A.Webか電話で申し込みを。
(1)クリニックが個別にNIPTを実施している
(2)検査機関が各地のクリニックと提携してNIPTを実施している
の2パターンがあります。
大都市には(1)の個別実施のクリニックも多くあります。
地方にお住まいの方は(2)検査機関の提携クリニックで検査を受けるのがよいかと。
採取した血液は検査機関にて調べるため、クリニックの技術的な差などは影響しません。

Q.費用はいくらかかる?
A.検査機関と選ぶプランによる。
基本的には、検査する項目を増やすほど料金が上がるしくみです。
一部の染色体だけを調べる検査は安く、調べる染色体を増やすと値段が上がり、微小欠失についても調べるとさらに上がる、ということ。
いくつかのプランから、ニーズに合わせて選ぶことになります。携帯の料金プランみたいなイメージですね。
なお、検査費は全額自己負担。医療費控除の対象とはなりません。
Q.どのプランにすればいいの?
A.ちょっと長くなります。
そもそもなぜプランが色々あるのか?
というところから。
常染色体(性染色体以外の染色体のこと)は1から22番まで、22対あります。
これらは持っているDNAの情報量に差があり、たとえば1番の染色体は21番の4.5倍以上の情報量があります。
情報量の多い染色体にトリソミー(染色体が3本あること)があると、受精卵は早い段階でうまくいかなくなり、分割が止まったり死んでしまったりします。なので、1番や2番のような膨大な情報量をもつ染色体が正常かどうかは、ある意味調べなくてもわかってしまうことと言えます。
反対に、情報量の少ない染色体にトリソミーがあっても、胎児はそのままお母さんのお腹で成長し、生まれて来られる場合があります。ただトリソミーの影響で、障害があったり、早くに亡くなってしまうことも。
また、微小欠失症候群では、染色体の欠けている部位によって特定の疾患や障害をもつことがあります。
つまり「特定の染色体だけを調べる」から「微小欠失についても調べる」まで、どのくらい詳しく調べたいか?というニーズにそって色々なプランがあり、調べる項目の多さによって費用が変わる、 ということになります。
なので、
Q.どのプランにすればいいの?
の答えとしては
A.どのくらい詳しく調べたいか または いくらまで出せるかによる
となります。プランの詳細を見て決めましょう。
Q.だれでも受けられる?
A.民間の検査はそのよう。
本人の年齢、本人および親族の既往歴問わず受けることができます。
夫婦2人で出向かなくても検査は受けられますが、カウンセリングの体制などについては事前によく確認しておきましょう。
Q.NIPTは「命の選別」につながるのでは?
A.かもしれませんね。

私個人の感想としては
「かんたんにすませられるようなことは何一つなかった」
といったところです。
補足
本稿は「NIPTに関心はあるけれど、検査機関やクリニックのHPからはわからないところがあり不安…」という方の参考になれば と思って書きました。
もし、ご不明点や知りたいことがあればこちらからお寄せください。
場合によっては、本稿または体験談に追記したいと思います。
なにかのお役に立てば、さいわいです。